今年10月から施行される最低賃金の改定額が出揃いました。東京は50円引上げの1,163円、埼玉は同1,078円、宮城は同973円、愛知は同1,077円でした。徳島は84円引上げの980円です。
私たちは、過去の春闘では時給 1,500 円への引上げを求めてたたかいました。これと比べれば、1,000円前後の賃金は極めて低額です。
そもそも私たちの 1,500 円要求は、「最低生計費」という概念に基づくもので、ふつうのくらしを維持するのに必要な額のことです。これによれば、フルタイムではたらくとしても、東京でも地方でも最低時給 1,500円は必要であるという試算になります。つまり、時給 1,000 円前後の最賃ではふつうのくらしを維持するにはまったく足りません。これは、最賃を決定する要素に生計費のほか「企業の支払い能力」が含まれているからですが、これは主に中小企業が念頭にあります。
反面スシロー会社はまごうことなき大企業です。最賃額にかかわらず、ふつうのくらしを維持するのに最低限必要な、時給 1,500 円までは直ちに引上げるべきです。
しかし、賃金は願っているだけでは上がりません。はたらく人たちが団結して、経営側と交渉や時にはストライキなどの持てる手段のすべてを使って実現できるものです。そのために労働組合があります。回転寿司ユニオンでは、23 非正規春闘で時給 200 円(16.7%)の賃上げを勝ち取った店舗もあります。組合に結集して、ふつうのくらしを維持できる賃金を取り戻しましょう。
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